第6章 愛の悲しみ
翔さんとの会話を続けながら、智の中に挿れたままだった指を動かした。
当然智の身体は反応を示し、瞳を潤ませながら俺を見て首を振った。
口を塞いだ手にも力が入ったのが見て取れた。
「ちょっと待ってて?」
電話口の翔さんに伝え、ハンズフリーで通話が出来るよう、Bluetoothのイヤホンを耳に装着した。
これで両手が自由になった。
身体を包んでいた布団を剥ぎ取り、智に覆いかぶさった。
もう智がどんなに拒んでも逃げられない。
驚いて目を見開く智の頬に軽く口付けた。
愛おしむように、そっと優しく…
口を塞ぐ手を解き、頭の上で一纏めにし、指を入口近くまで引き抜いた。
「…しもし、潤聞いてる?」
尚も会話を続ける翔さんに、
「ああ、聞いてるよ。 俺はいつでもいいから、そっちの都合に合わせるよ」
と淡々と答え、一旦は引き抜いた指を、一気に奥まで突き刺した。
「んん…!」
唇を硬く結んだ智の口から、くぐもった声が漏れた。
俺は身体を起こし、馬乗りの格好になると、中心に顔を寄せた。
指で智の熱く蕩けた中を掻き混ぜてやると、そこはグチュグチュと卑猥な音を立て始めた。
「…やぁだ…っ…はぁ…ぁ…」
同時に智の口からも、耐え切れなくなった吐息が漏れ出す。