第5章 月光
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーベン
(1770-1826)
1801年作曲
当時ベートーベンがピアノを教えていた伯爵令嬢ジュリエッタ・グイチャルディにプレゼントするために作られた曲。
「月光」と命名したのはベートーベンではなく、詩人ルートヴィヒ・レルシュターブだと言われている。
レルシュターブは、
「湖の上の小舟が、月光が起こした波で揺らいているような曲」と表現。
第1楽章の優雅で静かな夜を連想させるメロディは、心に安らぎを与える。
第2楽章からは、雰囲気が一変。
ジュリエッタに対する激しい恋心を示しているかのよう。
ピアノソナタ第14番「月光」は、『静・動・動』と展開される。