第3章 ジムノペディ
「俺、潤とは別れるよ。
って言っても、仕事は仕事で続けるけどさ、もうこんな関係は終わりにする」
そうだ。
こんな関係いつまでも続けられるわけが無い。
俺には和がいる。
和を誰よりも大切にしたいし、和をこれ以上悲しませたくない。
和が小さく頷いたのを確認して、俺は和の唇に軽く触れるだけのキスをした。
「今日は俺が抱いてやろうか?」
思いがけない言葉に、俺の心臓が一つ大きく脈打った。
和の顔が近づき、俺の唇に吸い付いた。
激しく吸い上げながら、その奥へと続く扉をこじ開けていく。
「う…はぁ…」
息苦しさに耐えかねて僅かに開いた扉の隙間から、荒々しく差し込まれる舌先が俺の舌先を絡め取った。