第2章 革命
雅紀の行き先は分かっている。
ニノの所だ。
俺を抱いた後、雅紀は必ずといっていいほどニノの所に向かう。
俺の臭いを身に纏ったまま。
雅紀にとってニノは高校時代から特別で、唯一無二の存在。
穢れた身体と心が浄化を求めるんだ。
だからアイツは…雅紀はいつまでも綺麗でいられる。
俺とは違う…
乱暴に放り出された身体を起こし、肌蹴たバスローブを整えると、バスルームへと向かった。
バスローブを脱ぎ捨て、鏡に写った自分の顔は、酷い顔をしていた。
「…最低だな…」
吐き捨て、シャワーで雅紀の痕跡を洗い流した。