• テキストサイズ

Pentagon【気象系BL】

第14章 おまけのPentagon


「あいつら、めっちゃ楽しそうじゃん」

潤が防潮堤から砂浜へとひょいと飛び降りる。

何をやっても様になる奴だ。

…に比べて…

「俺、先降りて翔君受け止めようか?」

たかだか1メートルちょっとの高さを躊躇する翔君に向かって言う。

「い、いや、ここは俺が…」

翔君が意を決したように立ち上がり、防潮堤の上から飛び降りる。

ドテッ…

あ~あ、だから俺が受け止めるって言ったのに…

見下ろした先に翔君が蛙のような格好で砂浜に埋もれている。

「大…丈…夫?」

「ハハ…、失敗したみたい…」

身体に着いた砂を手で払いながら、翔君のちょっと情けない笑顔が俺を見上げる。

そして、

「おいで?」

そう言って、俺に向かって広げられる翔君の両手。

「ちゃんと受け止めてよ?」

本当は嬉しくて堪らないくせに、ついつい憎まれ口を叩いてしまう。

「大丈夫。ちゃんと受け止めるから、安心して飛び込んでおいで?」

ちょっと気障な台詞に、俺は顔が熱くなるのを感じながら、大きく広げられた翔君の腕の中に向かって飛び込んだ。

フワッと身体が浮いた感覚がした次の瞬間、俺は翔君の逞しい腕に包まれていた。
/ 297ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp