第14章 おまけのPentagon
「同窓会の後、すぐに追いかけたんでしょ?」
「うっそ!? じゃあ何か? あん時、もうロス行く気満々だったって訳?」
俺と翔君が代わる代わる問い詰めるのを、斗真が困り顔で辺りをキョロキョロ見回す。
「それくらいにしといてやってくんね?」
リビングに入って来た潤が助け舟を出す。
「俺が誰にも言うな、って言ったんだよ」
潤が斗真の隣に腰を下ろす。
その目が心なしか潤んでいるように見えるのは、俺の気の所為?
「雅紀にも、な?」
「へっ?」
丁度ビールを取りに、潤の後ろを通り過ぎようとした相葉ちゃんが間抜けた声を上げた。
「あぁ、うん。だってさ、色々あんのよ?」
「色々ってなんだよ?」
曖昧に返事を返す相葉ちゃんを、翔君が追い詰める。
「いや、だからさ、もし潤が来る、ってなったらさ、来ないでしょ、二人…」
「なるほどね? それはそうかも知れない。でも、だ…」
あぁ、もう…
こうなった翔君はなかなか止められないんだけど…
「ねぇ、翔君もうそれくらいに…」
「そうですよ、まったく…。なんなんですか、一体」
俺の言葉を遮って、和が不満げにぼやく。
「か、和? 落ち着いて?」
俺の横で仁王立ちになる和の手を引いた。