• テキストサイズ

Pentagon【気象系BL】

第14章 おまけのPentagon


翔君の後に続いてリビングに入ると、すぐに斗真の視線を感じた。

「潤はまだ庭?」

「ああ。一人で寂しそうにしてたぜ?」

翔君の言葉に無数の刺が見え隠れする。

でも一方の斗真は、と言うと余裕の表情で…

「そっか。で、大ちゃんは潤とちゃんと話せた?」

「えっ…うん、まぁ…」

まさか俺にフッて来るとは思いもしなかった俺は、手にしたグラスを落としそうになってしまう。

「潤さ、ずっと大ちゃんのこと気にしてたからさ…。良かったよ、ちゃんと話せたなら…」

ずっと俺のことを…?

黙って俺の前からいなくなったのに?
俺を置いて行ったのに?

口をついて出そうになる言葉を、俺は必死で飲み込んだ。

「二人の間に何があったのか、大体想像は付くけどさ、俺は知ろうとも思わないよ? けどさ、潤の悲しい顔、俺見たくないんだよね、これ以上」

斗真…
潤のこと、全部受け止めて、その上でちゃんと愛してるんだね?

俺の心の中にあったしこりのような物が、少しずつ小さくなるのを感じた。

「つーかさぁ、お前連絡ぐらい寄越せよな? まさかお前と潤が、なんてこと予想もしてなかったから、腰抜かすとこだったわ」

俺の隣で翔君が拗ねたように口を尖らせた。
/ 297ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp