第14章 おまけのPentagon
「しょ、翔君…?」
廊下の壁に背中を押し付けられ、逃げ場を無くした俺は、翔君からの嫉妬丸出しの行為を、黙って受け入れることしか出来なくて…
顎を掴まれ、再び降りてくる翔君の唇を受け入れた。
軽く触れただけの唇はすぐに離れ、代わりに翔君の手が俺の頬をスルリと撫でた。
「舌、出して?」
「こ、ここで…?」
「そ、ここで」
「う、うん…」
こうなった時の翔君は俺が何を言ったって聞き入れてくれない。
仕方なく閉じた唇の隙間から舌先をチラッと出す。
「いい子だね、智?」
翔君がフッ笑って俺の唇にかぶりつく。
「フッ…ン…ファ…」
乱暴に唇を割って入って来る翔君の舌先が、俺の咥内を蹂躙する。
「…ん…ふぁ…ん…」
だめ…
こんなされたら、俺もう…
膝がカクンと折れそうになった瞬間、それまで俺の唇を塞いでいた物がフッと消えた。
そして耳元にかかる吐息と、翔君の熱を含んだ声…
「続きは家に帰ってからね?」
「…お仕置き…なの?」
「智が望むならね? …それとも今ここでする?」
冗談めかして言うけど…
翔君なら本気でやりかねないよね…
俺は首をブンブン振ってみせる。
「…翔君の意地悪…」