第14章 おまけのPentagon
全員が席に着くと、俺と翔君の前に二つ席が空いていることに気づく。
「まだ誰か来るの?」
翔君にこっそり聞くと、翔君も“さあ?”と首を傾げた。
そこへインターホンが鳴り響いた。
「おっ、来た来た」
相葉ちゃんが席を立ち、玄関へと走った。
ふと和を見ると、複雑な表情を浮かべて俺と翔君を見ていた。
和は知ってるんだね、誰が来るのか?
その時、相葉ちゃんのはしゃぐ声と、遅れて聞こえて来る…
聞き覚えのある声…?
まさか…?
どうしよう…
俺、そんな心の準備出来てない…
俺は思わず翔君の顔を見た。
翔君も声の主に気付いたようで、テーブルの下で俺の手をギュッと握ってくれた。
“大丈夫、俺が付いてる”
翔君の目がそう言ってるようで、すっかり忘れていた感覚が呼び起こされることなく、俺の心が安らぎを取戻して行く。
そうだ…
俺には翔君がいる。
それに、いつかはちゃんとハッキリさせなきゃいけなかったんだ。
大丈夫…
きっと大丈夫…。
俺はきっと笑って迎える事が出来る筈。
そうでしょ?
翔君…
「おっ待たせ〜! 本日のスペシャルゲストが到着しました〜!」
リビングに響く相葉ちゃんの明るい声。
そして…