第14章 おまけのPentagon
「和がさ、“怖い”った感じてるなら、それはもしかしたら相葉ちゃんも同じなんじゃない?」
「えっ?」
和が驚いたように顔を上げる。
「ううん、もっと“怖い”って感じてるのかもしれない」
「だってまーくんそんなこと一言だって言ったことない…」
和の涙に濡れた瞳が揺れる。
「そうだろうね…。翔君だって言わないもん。でもね? 分かるんだ…。口では一緒に、って言ってくれてるけど、実際はそうじゃないって…
きっと翔君の方が背負ってる物が大きいんじゃないかな、って…」
一緒に肩を並べて…
翔君はそう言ってくれたけど、現状そんなのは無理で…。
負担になりたくない…
そうどれだけ願っていても、結局翔君に甘えてばかりの俺は、やっぱり翔君の負担になってるのは事実で…
「俺ね、翔君に養われてんの。笑えるだろ? 俺だって一応仕事してんだよ? でも、一切手付けようとしないの。何でだと思う?」
自嘲気味に言う俺に、首を傾げて見せる和。
「俺も最初は分かんなかったの。でもさ、ある時気付いたんだ。翔君、俺を待っててくれてるんだ、ってね?
今までだって散々待たせて来たのにね?」
和が俺の手をギュッと握った。