第14章 おまけのPentagon
それから数日後に届いた、相葉ちゃんからのメール。
お父さんの快気祝いを兼ねた、披露宴への招待だった。
これには流石の翔君も驚いた様子で…
「披露宴、って…誰と誰が?」
って俺に聞いてきたから、
「相葉ちゃんと和の、じゃないの?」
そう答えたけど…
“籍を入れた”って事だけでも予想外の出来事だったのに、まさか“披露宴”なんてことは考えてもいなかったから、頭の中が真っ白になった。
「とりあえず御祝儀はどうする? 快気祝いもいるよね?」
こんな時でも、変なトコで冷静な翔君だ。
「俺、あんまお金ないけど…」
俺は翔君の勧めもあって、翔君の知り合いの紹介で絵画教室の講師のバイトを始めたばかりで、正直懐はかなり寂しい。
「ボーナス、まだ手付けてないから、そこから出しとくよ」
「ごめんね? 俺、甘えてばかりで…」
翔君だって言う程“高給取り”でもないのに…
俺との生活だって、翔君が支えてくれてるようなもんだし…
嫌でも申し訳ない気持ちが先にたってしまう。
「気にしないで?」
そう言って頭を撫でてくれる翔君は、やっぱり頼りになる俺の“恋人”です。