第14章 おまけのPentagon
お互いの気持ちを確かめ合ったあの日。
俺達は一緒に暮らすことを決めた。
とは言っても、住所不定だった俺が、翔君のマンションに転がり込んだだけなんだけどね。
それにいつまでも相葉ちゃんの家に厄介になる訳にも行かないし。
二人での生活は、概ね順調…と言いたいところだけど、そんな楽しい時ばっかじゃないよね。
時には喧嘩もしたりして…
それでもお互い離れずにいるのは、やっぱり愛してるから…なのかもしれない。
和と相葉ちゃんにしたってそうだ。
相葉ちゃんのお父さんの退院が決まったと連絡が入った日、和からもメールがあって…
和にしては珍しく、妙に浮かれた内容のメールに、思わず翔君と二人でニヤニヤした。
だって和が、だよ?
『これからは私のことを“相葉和也”と呼んでください』
なんてメール寄越すんだよ?
最初は意味が分からなくて、俺も翔君も頭の上に?マークがいっぱいだった。
だけどね、翌々考えて見たら“そういう事か…”って納得して…
その後は、二人で笑った。
相葉ちゃんも随分と思い切ったことをしたもんだ、ってね?
俺達はそれぞれ相葉ちゃんと和に一言だけの、短いメッセージを送った。
「おめでとう」ってね。