第13章 ひとりじゃないさ
「感じて…俺を…」
「もっと…もっとちょうだい…」
「全部上げる。サトシがもういらない、って言っても…」
「ふふ。言わないよ、そんなこと…」
「覚悟しろよ?」
「翔君こそ、覚悟してね?」
涙で歪む視界の中、お互い濡れた瞳で語り合う。
「愛してる…」
「愛してるよ…」
互いを確かめあった瞬間、俺の身体に感じたことのないような大きな刺激を感じた。
「あ、あん、やっ…しょ…しょお…ん、はっ、あ…っ…」
シーツを握りしめる俺の手を、翔君の手が包む。
「一緒に行こうな?」
片方の手を持ち上げられ、薬指にそっと口付けられる。
「あっ、はぁ…うれし…っ、しょ…お…」
身体が大きく跳ねた瞬間、目の前が真っ白になる。
そして感じた熱い想い…
「…はぁ…あっ…しょ…く…?」
もう…
泣き虫なんだから…
ふふ、俺に言われたくないか…?
翔君の涙が俺の胸にポタポタと零れ落ちる。
ごめんね?
拭いてあげたいけど…
無理みたい…
俺はそのまま意識を飛ばした。