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Pentagon【気象系BL】

第13章 ひとりじゃないさ


重ねた唇から伝わる翔君の温度を感じたくて、俺はもっとと強請るように翔君の背中に腕を回した。

「さと…?」

離れた唇の間をキラキラ光る細い糸が繋いだ。

「感じさせて? 翔君を…」

言った後で顔に全身の血液が集中していく。

「感じて? 俺を…」

翔君が俺の首筋に顔を埋めた。

そしてチクンと感じた小さな痛み。

俺の首筋に咲いた小さな紅い華を、翔君の指がなぞる。

その指は鎖骨を辿り、やがてバスローブの襟元をそっと開いた。

「ん……っ…」

小さな胸の尖りを掌で転がされると、俺の身体がピクンと跳ね上がった。

「ごめん、やだった…?」

俺の小さな反応に、翔君が寂しそうな顔をする。


翔君の鈍感…


「違うの…そうじゃなくて…」


分かってよ…


「もっと…して?」


言わせないでよ、恥ずかしいんだから…


俺の言葉に翔君が途端に破顔する。

「気持ちいい…ってこと?」


もう、ばか…


俺は確実に赤くなっているだろう顔を両手で覆い、何度も大きく頷いて見せる。

「顔、隠さないでちゃんと俺に見せて?」

俺の両手がゆっくりと顔から剥がされる。

「翔…」

熱を帯びた眼差しに、俺の心臓がまた騒ぎ出す。

胸の先端を指で摘ままれ、もう一方に躊躇いがちに翔君の唇が吸い付く。

「…んぁ…っ…」

瞬間、甘い痺れが全身を駆け抜けた。
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