第8章 椿姫
渋々ベッドから這い出た俺は、タンスの引き出しを漁り、真新しいパンツを和に差出した。
それを受けっ取った和が、腰を摩りながらベッドから立ち上がった。
「電気つけるよ?」
暗い中では流石に足元すら見えない。
壁のスイッチをパチンと押すと、部屋が一気に明るくなった。
明るくなったと同時に俺の視界に飛び込んできたのは…
透けるように白い和の身体…と、太腿を伝うアレ…
睡魔と倦怠感に負けて、後処理をしていなかったことに気が付いた。
「和…零れてる…」
えっ、と慌てる和を他所に、俺はティッシュを何枚か取り、太腿をそれで拭いた。
「…中も出さないと…」
逃げようとする和の腰を引き寄せ、まだ潤いの残る蕾に指を差し込んだ。
和の身体がピクンと跳ねるのを見て、俺がまた反応する…が、今はそれどころではない。
指で中に残ったモノを掻き出すことに意識を集中させた。
その時だった。
何の前触れもなく、カチャッと音を立ててドアが開かれた。
俺も和も、一糸まとわぬ素っ裸。
俺達は顔を見合わせたまま、微動だに出来ずにいた。
ドアが開き、そこに立っていたのは…大ちゃん?
「晩御飯、用意出来たから降りてこい、って…」
視線は足元に落としたまま、要件だけを告げると、大ちゃんはドアをゆっくり閉めた。
「おじゃましました…」
そう小さく呟きながら…