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【黒子のバスケ】拝啓、君へ

第16章 15年目




拝啓、苗字名前様


思い出したよ、全部。
失ってた記憶が戻ったんだ。
もっと早く戻れよな。

あんなに会いたくて不安だったのは、記憶がなくてもどこかで分かってたのかも知れない。
15年前に名前が亡くなった事を。

俺の試合を見に来ようとして交通事故にあったんだよな。
俺が殺したんだと自分を責めたよ。
今でもそう思ってる。
バスケ辞めようと思ったけど、辞められなかった。
ごめんな。

名前がいないなんて認めたくなくて書き始めた手紙ももう15年目。
これがきっかけで作家にまでなれたよ。
皮肉だとは思うけど、感謝してる。
名前のおかげだ、本当にありがとう。

返事は来ないって分かってる。
だけど書いていれば俺の気持ちが届く気がしてるんだ。
だからさ、これからも手紙書き続けるから受け取ってよ。

また手紙書くな。
大好きだよ。
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