第13章 ※◇◆Summer to spend with you.
「あの…ほとんど皆倒れてしまってるし…一日くらい、休んだって罰は当たらないと思います」
ラビの言葉を反復しながら、見上げる南の目が薄いグレーの瞳を捉える。
「だから班長も、休みませんか」
「でもな…」
(行け!南押せ!)
(もうひと踏ん張り!)
(お前ならいける!)
班長であるリーバーが認めれば、堂々と休日を好きに過ごすことができる。
周りが固唾を飲み見守る中、渋るリーバーに南は自身の感情を吐露した。
「一人で此処にいたら…私も心配です…」
切なに乞う部下に、抗える上司がいようか。
「…………一日だけだぞ」
いるはずがない。
否、他の者ならともかく南相手にリーバーは首を横に振ることができなかった。
「やったぁあぁあ!」
「南ナイス!」
「これで休みだぁああ!」
万歳三唱。
周りが歓喜に包まれる中、仕方ないとリーバーは一人諦めの溜息をついた。