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廻る世界の片隅で【Dグレ短編集】

第7章 ◇サンタクロースと4人の子(ティーンズ組)



「クロウリー、靴下はある?」

「……見当たらないである…」


 ああ、やっぱり。
 神田は用意してくれてなかったんだ。

 隅にあるベッドは直視しないようにして、恐る恐る靴下を探す。
 や…神田の寝顔とか、下手に見ない方がいい気がしてですね。
 盗み見してしまったのがバレたら、三枚に下ろされそうと言うかなんというか下ろされる。

 そんな恐怖心と戦いながら、クロウリーとあちこち探しても、やっぱり靴下らしき物は見つからず。
 予想していた結末に、ついがくりと項垂れた。
 まぁ…用意されてたとしても、多分願いは蕎麦とかなんだろうけど…。

 ……。
 …実は神田の願いが一番まともかもしれなかったりして…。


「どうするであるか? 南」

「うーん…ないんじゃ仕方ない。神田は蕎麦セットでも送り付けるとして、避難し」


 がしっ


 ベッドに背を向けて、避難という名の撤退をしようとすれば肩に食い込む何か。

 ……え?


「さっきからボソボソ騒がしいと思ったら…なんだテメェら」


 みしり、と肩に食い込む何かに力が入る。
 同時に背後から届くドスの利いた低い声。

 …………え"?

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