第7章 ◇サンタクロースと4人の子(ティーンズ組)
クロウリーと共に、靴下から取り出した紙切れを広げて覗き込む。
女性に優しくて紳士的で、大人顔負けにエクソシストとしての志も持って立派に戦ってるアレン。
そんな彼なら、願い事もそんな彼らしい素敵なものじゃ──
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┃ グルメテーブルかけ ┃
┃ アレン ┃
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「あるかァそんなもんッ!!!!」
「!?!!」
グルメテーブルかけて、ドラ◯もんの秘密道具だろが!
テーブルかけの前で注文すれば、なんでも料理がすぐさま出てくるって言うそれ一つあれば食糧難解決できる程の素晴らしきド○えもんの秘密道具だろうが!
ちなみにちょっとマイナーな道具ね!
何故知ってるしどこから情報手に入れたし!
そして不可能だから! そんなもの!!
思わず反射で床に紙切れを叩き付ければ、即座にクロウリーに止められた。
「おっおぉおぉおおお落ち着くであるよ南…っアァアアレンが起きるである…ッ」
や、君が落ち着こうか。
「んん…?」
「「──!」」
叫んでしまった所為か(というか100%それが原因)もぞりとベッドの上で瞼を擦りながら起き上がるアレン。
(逃げるであるッ!)
(わ…!?)
ぎょっと慌てれば、流石素早さに定評のあるクロウリー。
光の速さで私の腕を掴むと、アレンが私達を確認する間もなく部屋の中からの脱出に成功した。
「…ふあ……あれ…? 今…赤い服が見えたような…」
瞼を擦りながら、唖然と呟くアレンを一人その場に残して。