第20章 Sweeter than SWEETS
「そっかぁ…、じゃぁ、ちょっと待ってて?」
冷蔵庫の扉を開けて牛乳を取り出し小さなガラスの容器に注ぐ。
電子レンジに突っ込んで温める間にブランデーとマグカップを取り出す。
「あと…蜂蜜もあったよなぁ…」
小さく音を立てて温まったことを知らせてくれたレンジから容器を取り出し緑と青のマグカップに注ぐ。
用意しておいたブランデーと少しの蜂蜜を加えてスプーンで混ぜた。
ダウンライトだけが灯ったリビングのソファで待っててくれた相葉ちゃんにマグカップを差し出す。
「温まるよ。
で、飲んだら寝よう?」
なんか話そうかと思ったけど…今の相葉ちゃんにはそれも必要がない気がして…ただそばにいるだけでいい気がした。
二人で微笑みながらマグの中のホットミルクを飲む。
それだけのことだけど多分今の相葉ちゃんには必要な時間だと思った。
「おーちゃん髪の毛…濡れたままじゃ風邪引いちゃうよ?
美味しいホットミルクのお礼に乾かしてあげる」
相葉ちゃんの声が優しい。
「お願いしようかな?」
ニッコリ笑った相葉ちゃんがドライヤー片手に僕の髪を撫でる。
なんてことない時間だけど…少しでも相葉ちゃんの気分転換になればいいなぁって思った。