第20章 Sweeter than SWEETS
煌々とライトのついた部屋で可愛い顔で寝てる。
明かりも気にならないほど眠かったんだね?
真っ暗にならない程度に照明を落として一旦寝室を出た。
着替えを済ませて、備え付けのミニバーからウイスキーを適当に選んで氷を入れたグラスに注ぐ。
琥珀色の液体を飲み込んでから寝室に戻った。
「酔っ払って寝ちゃうのが一番だと思うんだよね…この場合」
誰が聞いてる訳でもないのに言い訳のように呟いてそっとおーちゃんの隣に体を滑り込ませた。
鼻をくすぐるおーちゃんの甘い匂い。
とっても幸せな気分になる。
背中を向けて眠るおーちゃんを後ろからそっと抱きしめる。
華奢だけど筋肉で覆われた綺麗な背中。
この背中を見てきた…ずっと。
でも…もういいよね?隣に立っても…。
たまには前を歩いてもいいよね?
だってさ、俺だって皆に頼ってもらえるぐらい成長したと思うんだ。
大好きな人を抱きしめて、その体温を感じながらそっと目を瞑る。
「大好きだよ…さとちゃん」
小さく呟いて、俺も眠りに落ちた。
微睡みの中で見た夢は本当に幸せなものだった。