第20章 Sweeter than SWEETS
僕を抱きしめる相葉ちゃんの腕にぎゅって力が入る。
「どうしたら傷つけずに済むか?
探れば探るほど、おーちゃんが受けた傷の大きさがわかって…。
でもね、やめようって誰も言わなかったよ?」
苦しそうに言いづらそうに言葉を繋ぐ相葉ちゃん…。
「もういい!言わなくていい!
ごめん…。
ごめん…、もう…いいから…、
もう…大丈夫だから…」
おいらなにやってるんだろう?
なんでこんなに傷付けて…ボロボロにして…。
「おーちゃん…」
僕を抱きしめた腕から力が抜ける。
あっ…って思った次の瞬間、顎に手がかかって俯いてた顔を上げられる。
目に映る相葉ちゃんは…優しい顔をしてた。
「さとちゃん、そんな顔しないで?
俺たちね、さとちゃんのことが大好きだよ。
あの時は単にメンバーが傷つけられたことが悲しかったし辛かった…。
でもね…傷ついたさとちゃんと一緒にいるうちに俺たちはわかったんだ…。
好きの種類がそれまでと変わってきたことを…。
気づいちゃったから…もう戻れなくなった。
だからね…さとちゃんを抱いたとき…さとちゃんに抱かれた時…俺はもちろん、みんなね、すごく幸せになれたんだ」