第20章 Sweeter than SWEETS
中でも一番近いところにいてくれたのは実は雅紀だった。
一人で仕事に行くには辛い状態だったおいら。
一生懸命がんばるけど、それがなかなか成果に結びつかずに苦しんでた雅紀。
他の3人は嵐の価値を高めるために、認知度を上げるために…それぞれの現場で必死だった。
そんな中で僕達それぞれのことをちゃんと見ていたのは雅紀だった。
みんなが藻掻いてた。
藻掻いてるからすごく視野が狭くなってたんだ…。
忙しく頑張るみんなを見てますます落ち込むおいらを何度も勇気づけてくれた雅紀。
傷つきやすい繊細な心と強い感受性を持つ雅紀。
多分…すごく辛かったはずなんだ…。
でもおいらはあの時その辛さを感じることが出来なかった…。
自分のことで精一杯なおいらを傍にいて見ているのがどれだけキツかったか…。
あの頃のおいらは辛うじて立ってるって感じで…。
自分に起こっていたことを客観的に見れるようになって余計に不安定になってた。
正直、消えてしまいたかった…。
その反面、常にイライラしてた。
衝動的にやろうとしたことでみんなを傷つけたから…その選択が間違ったものだっていうのはわかってた。
だから必死にこらえてたけど…常に揺れてた。