第20章 Sweeter than SWEETS
「ねーねー、おーちゃん、なんかさこういうの懐かしくない?
ほら……、あの頃…」
ちょっと言いづらそうに言葉を切った相葉ちゃん。
まるで言っちゃいけないことを言っちゃった子どもみたいな目をしてる。
そんな顔、させたくないのに…。
もう…大丈夫だよ?
おいら、あの頃よりは強くなったんだ…。
「だね?
ほんとあの頃はこうやって二人でひとつのベッドで過ごしたよね?
翔ちゃん達が忙しかったから…。
ずっとおいらに付いててくれたんだよね。
そんでこうやって、お菓子持ち込んで…」
「うん、そう。
ベッドで食べながら寝ちゃって…。
潤ちゃんにバレてめっちゃ怒られたよね?」
あの頃みたいにぎゅって寄り添って…それまであった溝を埋めるみたいに顔を近づけて話す。
相葉ちゃんの長い睫毛から覗く瞳はあの頃と変わらずすごく綺麗で…。
あの頃はこの瞳で汚れた自分を見られるのが少し怖かった。
それは雅紀だけじゃなくて…翔くんにもニノにも潤くんにも同じような思いを抱いてた。
大丈夫だと思っても決して忘れられなくて…僅かな隙きを突くように蘇る記憶。
そのたびに震えるおいらをみんなが抱きしめてくれた。