第20章 Sweeter than SWEETS
おーちゃんの瞳に映る自分の顔が少しずつ大きくなる。
ゼロ距離って思ったと同時に触れ合う唇。
口下手なおーちゃんの精一杯な気がして…すぐに離れた唇を追いかける。
綺麗な顎に指をかけ上を向かせて今度は俺から唇を塞いだ。
「おーちゃん…おーちゃん…」
唇に感じるおーちゃんの体温…吐息…。
俺が張った意地が大好きな人に寂しい思いをさせたんだと思ったら抱き締めずにはいられなかった…。
「おーちゃん…あのね…俺さ絶対離さないよ?この手。
俺の腕は2本しかないけど…でも…俺、おーちゃんの手もニノの手も翔ちゃんの手も…潤ちゃんの手も離さない。
俺、欲張りだから…欲しいと思ったものは絶対、手に入れるし、手に入れたら離さないよ…。
俺ね、ようやくみんなを引っ張れる力を手に入れたんだと思ったの。
ずっと望んでた。
でもね、それを手に入れてもこの手は絶対に絶対に離さないから…。
だから…不安にならないで?
俺のことを…信じて?」
おーちゃんの感じた孤独。
残される…ひとりになる恐怖…。
俺はそれを知ってる…。
そしてそれがどんだけ辛いかも知ってる…。