第20章 Sweeter than SWEETS
「ごめん…」
相葉ちゃんの想いを聞いて申し訳なくて情けなくて…。
なのに自分の口から出るのは『ごめん』の一言だけで…、
「違うの、謝らないでよ…。
喜んてくれるに違いないって思いながらどっかでようやく皆に追いついた!っていうか…むしろ引っ張れる立場になれるって舞い上がってたんだ…。
そんな気持ちでいる人間を応援するなんてできるわけ無いじゃん…。
そんな俺の疚しい気持ちがおーちゃんにバレたんだって…後から気がついて…。
だから…俺が…俺のせいで…」
思ってもいない言葉が相葉ちゃんの口から溢れる…。
「そんなこと…ない。
雅紀はいつも頑張ってて…ずっとずっとオイラたちのことを考えてくれてて辛くても笑ってるのに…。
その雅紀を笑えなくしたのはオイラで…」
「おーちゃん…もういい。
何も、言わなくていい。
俺もおーちゃんも言葉が…言葉が足りなすぎたんだよ…。
ずっと近くにいたから…近すぎるとかえって判らなくなることがあるんだよ…」
抱きしめられた腕から伝わる体温。
聞こえる鼓動。
オイラは雅紀の瞳に自分の姿を写した。