第20章 Sweeter than SWEETS
「相葉さ〜ん、ちょっといい?
青春のコーナーなんだけどさぁ…」
松潤がなんか書いてある紙を手にこっちにやって来た。
それまでの微妙な空気を壊してくれた松潤に感謝したい気分になる。
「あっごめん、スイーツ部の活動中だった?」
なんて聞いてくるから、僕は首を振る。
「ううん、まぁ、食べてたけど…ステージの打ち合わせでしょ?
気にしないで?
僕、齒、磨いてくるから。
じゃ、相葉ちゃん、頑張ろうね」
一気に言うとそのまま席を離れた。
そのまま荷物の置いてあるところから自分の歯ブラシを掴むとそのまま洗面台に向かう。
そんな僕を見ていた翔くんとニノ。
鏡越しに視線があった気がしたけど…振り切るように目を瞑って、歯磨きをする。
考えても答えの出ない問題にイライラしてくる。
でも…もうすぐ本番だから…きりかえなくちゃ…。
そう思うけど、簡単には切り替わらない頭。
自分でもわかってる。
感覚で生きるタイプの自分なのにその感覚が狂ってる感じがして…。
歯磨きを終えても変わらないイライラに、そのまま冷水で顔を洗う。
バシャバシャとなる水音と冷たい水の感触が少しずつ冷静にさせてくれる気がした。