第20章 Sweeter than SWEETS
みんなに伝えてから2日後。
俺の単独司会の件が正式に発表された。
その様子をコンサート前の楽屋でみんなで見てた。
発表されて…あぁ本当にやるんだなぁって思った。
報道されてからすぐにスマホが震え始めて、結構な数のメールが届いた。
「まぁくん、すごいね!
ほんとに、やるんだね…!」
普段は素直にこんなこと言わないニノが嬉しそうな顔で俺を見る。
「これで、MCでも話せるな。
思いっきり振るから、楽しみにしてて?」
翔ちゃんがニヤニヤしながら言ってくる。
「ねぇ、会見やらないの?
まぁ、ここに架純ちゃんに来てもらうわけにはいかないだろうけどさ?」
潤ちゃんは昨日のコンサートの録画Vをパソコンで見ながらのんびりと声をかけてきた。
「うん、それはね、東京で初出場の皆さんと一緒にやるって言われた」
「ふぅん、そうなんだ…、大変だね」
それまで黙ってたリーダーがポツリと言った。
なんだろう…みんなに伝えてからなんだかよくわからないけどリーダーとの間に変な壁があるように感じる。
それはほんの一瞬で、すぐになにもなくなるんだけど…。
まるで針でつつかれるみたいに小さな痛みを残す。
ほんの一瞬だから…いつものスイーツタイムも継続してる。
これをなくしちゃったら…本当にダメな気がしてやめることは考えられなかった。