第19章 DESPERATE
二宮side
モニターの片隅に
新たに立ち上がった小さなウインドウ。
そこには艶かしく動く舌が映される。
透明なこのおもちゃには
ちゃちいカメラが内蔵されていて
舐める舌の動きを映す。
その動画は無線LANでパソコンに
飛ばされるっていうんだから…
考えたやつは相当悪趣味だと思う。
まぁそれを使う俺らも俺らだけどね。
智の耳許に唇を寄せてそっとささやく。
「ほら…もっと翔ちゃんを
気持ちよくしてあげて?
翔ちゃんに愛してもらえるように
しなくちゃ…。
翔ちゃんの方みてごらん?
きもちいい顔、してる?」
カメラに向かって舐める智。
S:「智くん…上手だよ?
でももっと舐めて?
じゅぶじゅぶってしゃぶって?」
O:「んっっ、ひょっひゃん…ひもひぃ?
ふっ、んんっ、おいひぃよ…
ひょうひゃん…」
モニターに映る智の顔は甘く溶け始めてる。
自らの唾液で濡れた唇。
ちらちらと覗くピンク色の舌。
モニター越しに見るそれは
どんなAVよりもエロい。
S:「んっ、さとしっ…いいよ…いい
んっふん、もっと…もっと舐めて?
エロい顔見せて?
あっ、あっ、やばっ…イクっっ…
ごめっ…もぅ…イっクぅ…」
翔ちゃんの声が吐息に変わる。
「翔ちゃん、やけに早いじゃん?」
からかうように言えば
少しすねた声が聞こえた。