第19章 DESPERATE
大野side
おいらを睨みつける和が
低い声で続ける。
N:「ちなみに食事は?
まさかと思いますけど…
食べてないとか言いませんよね?」
そのまさかだよ…。
黙ったまま固まるおいらに
和が追い打ちをかける。
顎をクイって上げられて見下される。
N:「大野さん?
あなた、少し痩せましたよね?
また…ですか?」
またしても頷くしかなかった。
N:「ねぇ、大野さん…あなた、
いつになったら学ぶんですか?
あなた、自分の体をなんだと
思ってるんですか?」
明らかに怒ってる和。
「なんだって言われても…さ?」
思わず反論したおいらに
和が極めて低い声で呟く。
N:「ふーん、そうですか…。
そんなに、大事にできないなら
何をしてもいいですよね?」
「和?
『何をしても…』って…。
ね?そんな怖い顔、しないでよ。
反省してるから…。
もう寝不足の時に釣りしないから。
ね?だから…許してよ」
めっちゃ怒ってるのがわかってるから
ここは平謝りするに限る。
和との付き合いのなかで学んだ対処法。
でも…今日はそれさえも
通用しないみたいで…。
和はおいらの手首を掴むと
無言で立ち上がり、
そのままおいらを引っ張るようにして
最上階の和の部屋に引きずり込んだ。