第19章 DESPERATE
二宮side
チ:「そっかぁ…
おれ、これから会議で
麻布までは送れないけど、
どうする?」
「タクシー拾います。
帰りにコンビニも寄りたいし…。
だから……大丈夫です…」
チ:「じゃ、こっちでタクシー呼ぶから」
それだけ言うと
チーフは足早に部屋を出ていった。
部屋を出るチーフを見送り、智を見る。
「智?帰ろう…。
さっきの続き、家で聞くからさ」
O:「ええ?さっきのって…」
智が俺を凝視する。
「もちろん、落ちた理由です。
それなりの理由があるんでしょ?」
ちゃんと理由を聞かないと
納得出来ない。
みんながここにいたらきっと
同じように聞くはずだから…。
「ねぇ、俺だけじゃなくてね、
みんなもすごく心配してる。
ほんとは飛んで帰って来たいのに
仕事を放れないから、
智のことを心配しながらも
頑張ってるんだよ?
みんなの代わりに全部聞くから。
全部聞かないと納得できないよ。
智…お願いだから
私たちに本気で貴方の釣りを
禁止させるようなこと…
言わさないでよ…」
O:「和…」
俺の強めの口調に
智が情けない声を出す。
でも…許さないよ…。
心配したんだから…。
ちゃんと聞き出してやる。