第19章 DESPERATE
二宮side
チ:「二宮、二宮、ニノ!」
肩を叩かれゆっくり目を開けると
チーフがいた。
チ:「心配なのはわかるけど…
そんな寝方すると腰、やるぞ?
明日のスケジュール、
調整したから。
一旦、事務所に戻るけど
ニノはどうする?」
チーフの言葉に明日のスケジュールを
思い出す。
明日はこの人との仕事。
CM撮りとそれに付随する撮影か…。
多分、凄い無理をしたんだろうなぁ。
でも現実、智がこの状態じゃ…。
なんて思ったけど…現実は甘くない。
チ:「二宮?調整しただけだからな?
問題なければそのまま撮るぞ?」
そりゃそうか。
大勢の人間が関わるんだ、
そんな簡単に中止にはできないか…。
しかも今回の場合…。
チーフの手が俺の頭に乗る。
チ:「大丈夫だよ、大野は。
さっき先生と話したけど
搬送時の検査では問題ないって。
だから…そんな顔、すんな。
まぁ、大野には少しキツく
言わないととは思うけどな?」
「この人には俺たちが
キッチリ言うから事務所からは…
そんなに叱らないでやって下さい。
多分、今年は忙しくて全然
海に行けてないから…。
すいませんでした」
智のやったことを考えたら
チーフの言うことの方が
間違いなく合ってると思う。
でも気がついたら
智の代わりに謝ってた。