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しあわせはここにある【気象系BL小説】

第18章 Will never let you go…


二宮side


ロールカーテンが上がって
目の前に現れた巨大なキャンバス。


そこに大野さんの自画像があった。


自画像は描かないって言ってた人が
描いたこの絵に一体どんな想いを
篭めたんだろう?

印象の違う右と左の顔。

キャンバスの右側は色が殆どなくて
左側は色がのっている…。

俺、絵は詳しくないから
よくわかんないけど…。

ほぼ白一色の智の左側の顔。

でもこれ…もともとちゃんと
描いてたんじゃない?

その上から敢えて白を重ねた?

ラッカーのような透明なものも
重ねられてて…。

もしかして…
おれたちのイニシャル?

あっでも…
翔ちゃんのSは見当たらない?

その分、色の入っている右眼は
あえての赤と青なの?

彩られた髪の毛の部分は
メンバーカラーの5色が見える。

いろんなものを削ぎ落とした
今までのこの人の絵とは明らかに
テイストの違う絵…。

でも…迫るものがある。


「智…これ…」


O:「うん…わかる?」


わかるよ…。
智がこの絵に篭めた気持ちが…。

もう、あのことには
触れることが出来ないから…
代わりに気持ちを…
決意を篭めたんだね?


智の顔なのになんでだろう?

よくわかんないけどみんなの顔を
見てる気にもなって…。

その絵を俺たちは黙ったまま
ずーっと見ていたんだ…。






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