第4章 悪い夢 side O
しばらく沈黙が続いた。
事:「大野くんの気持ちも
櫻井くんたちの気持ちも
よくわかりました。
事務所としてはまだまだ
あなたたちには働いてもらわなくちゃ
いけないし…」
そこまで言って携帯を取り出し
電話を始めた。
何カ所かに掛け終わるのを
俺たちはひたすら待った。
事:「ひとつ、条件があります。
同居していることは
他言無用とします。
事務所内でも私とその上。
それから
担当のマネージャーのみが
知ることとします。
同居の理由、
聞かれても困るでしょ?」
そう言って俺たちをみた。
事:「住むところの手配は
こっちで行います。
用意でき次第、伝えるから…。
あ、今住んでるところは
そのまま契約しててね。
外向きに、
住んでる場所は必要でしょ?
プライベートでお友達を呼ぶことも
あるでしょうし、
許可はするつもりはないけど、
テレビ用に必要なこともあるから」
そこまで言うと先生の方を向き頭を下げた。
事:「お時間を頂きまして
ありがとうございました。
うちの子たちがお世話になりました。
今後ともよろしくお願いします」
医:「大野さんは本当にいい仲間に
囲まれていますね。
彼らと一緒ならきっと大丈夫ですよ」
先生はニコニコしながらそう言うと
部屋を出て行った。