第4章 悪い夢 side O
A:「今回、このような事態になるまで
大野の近くにいたのにも関わらず、
気がつけなかったことに
俺たち自身、ショックも受けています。
なのでもっとお互いのことを知り、
さらにいい関係を作って、
それを仕事にも活かしていきたい
と考えました。
あの事件から始まった今回の件を
嵐にとっても事務所にとっても
マイナスにするのではなく
プラスにしたいんです」
S:「これ以上、迷惑をかけず
更に貢献するために…
今回の俺たちの決断を
認めてもらえませんか?」
みんなが頭を下げた。
ずっと聞いてた事務所の偉い人が
俺の方を向いて聞いてきた。
事:「大野くんはどう思ってるの?」
「俺は…」
緊張で青ざめる。
体が震えそうになるのを懸命に抑えて
言葉を絞り出す。
隣にいる翔ちゃんと潤くんが震える両手に
それぞれの手を重ねる。
ふたりの体温に勇気をもらう。
「俺は…今回の件でメンバーに
たくさん迷惑と心配をかけました。
メンバーに罵倒され、
追放されると思っていました。
正直、このままやめたい、
死んでしまいたいとも思っていました。
でも…思いとどまらせてくれたのは
メンバーでした。
あんなことはあったあとも
みんなは俺に対しての態度を
変えることはありませんでした。
なのに俺は俺のことしか考えてなくて、
一人でいじけて、落ち込んで、絶望して…
一番卑怯な逃げ方をしました。
そんな俺を許し、支えてくれると…
言ってくれました。
許されるなら…許されるなら…
メンバーと一緒に
再スタートをしたいです。
お願いします。
俺に…チャンスをください」
そう言って頭を下げた。