第18章 Will never let you go…
櫻井side
朝起きて、智くんの顔を見る。
そして、
その表情を見るたびに安心する…
そんな毎日。
でもそれは嫌なことじゃなくて
むしろすごく幸せで…。
当たり前が当たり前じゃなくなった
あの日から…みんながみんな
すごく苦しんだ。
でも…苦しんだからこそ知る
当たり前の重要さ。
当たり前を守るためには自分達が
その大切さを自覚しないといけないと
ダメなんだ…。
これから先もずっとこの人と…
こいつらと共にあると決めたから…
こうやってその大切さを知れたのは
いい機会だったのかもしれない…。
「智くん?ほら、行くよ?
いい加減降りないと…
潤がキレるよ?」
O:「それは…やだな」
小さく呟いた智くんを急かして、
ニノと3人で下に降りると
いつものように太陽みたいな笑顔の
雅紀がいる。
A:「おはよう、翔ちゃん、大ちゃん!
もう、準備出来てるよ?」
「おはよう雅紀!
今朝はなに?」
A:「今朝は和食の気分だって
潤ちゃんが言ってたよ?
大ちゃん、よく眠れたみたいだね?
ほら、こっちこっち。
今、ご飯よそってくるからね?」
俺のところからスマートな動きで
智くんの手を取り席へと
エスコートする雅紀。
エスコートしながらちゃっかり
キスしていくから油断も隙もないけど…
嬉しそうな顔で智くんが笑うから
俺は言葉を飲み込むんだ。
これも最早いつもの事…。