第18章 Will never let you go…
大野side
あれは…そっかぁ…宮城だ。
あの時もこうやって
抱きしめてくれたのは
翔くんだったっけ…。
あの時と違ってすごく心が穏やかで…。
もう少しだけ…翔くんを
困らせたい気持ちにもなってて…。
S:「智くーん?ね?
お願いだから起きて?
それとも誰か呼ぶ?」
「むぅ…おきてるょ…
もうちょっと…だっこぉ…」
いいよね?
ゆらゆら揺れるお湯が気持ち良くて
心も溶けていく…。
翔くんの…
みんなの想いにつつまれて
僕はすごく幸せなんだ…。
明日になったらもっと強くなるから…
今だけ…もう少しだけ…。
S:「もう…仕方ないんだから…」
翔くんが苦笑してるのがわかる。
きっと気づいてるんだよね?
だって…翔くんだもん。
僕のことを僕以上に
知ってる翔くんだもん。
そのまま翔くんの腕に身を委ねる。
翔くんの腕が…手が…指が…
静かに僕を清めていく…。
その心地よさに僕は再び夢うつつ。
大好きだよ…翔くん。
やっぱりここが僕のいるところなんだ。
僕の身体が別の腕に移される。
この腕は…潤くんだね?
出会った頃は小さくて
女の子みたいだったのにいつの間にか
こんなに逞しく力強くなってた。
頼りにしてるよ…潤くん。
そんな思いを伝えたくて…
ぎゅっと潤くんの服を掴んだ。