第18章 Will never let you go…
大野side
翔ちゃんの熱が僕の中に侵入してくる。
ゆっくりと翔ちゃんの熱に
冒されていく。
その熱が空っぽなおいらを
満たしていく。
でもそれだけじゃ足りなくて…。
さっき、翔ちゃんのモノに
触れたときに初めて気がついた。
僕だけ気持ちよくなっててみんなは
我慢してくれてたんだって。
それがどれだけ大変かは
わかってるから…。
みんなにも気持ちよくなってほしい…。
S:「智くん大丈夫?辛くない?」
これ以上ないほど優しく僕を充たした
翔ちゃんがそれでも心配そうに
聞いてくる。
「ん、へいき…
しょうちゃん、やさしい…から」
小さく頷くと
肩に翔ちゃんの唇が触れる。
それでも襲う圧迫感に
躰が慣れるまで動かずにいてくれる。
「かず…、じゅん…、まさ…?」
そばにいる3人の名前を呼んだ。
モラルも常識もどうでもよくて…
ただ心の赴くままに手を伸ばす。
M:「ん?どうした?
いるよ?ここに…」
「ね…キス…して?」
わかってるのにそれでも巣食う不安を
拭い去りたくて…強請る。
軽い音を立てて落ちてくる唇を
もっともっとと強請る。
「かずも…まさも…」
A:「いいよ、大ちゃん…キスしよ?」
N:「キスだけでいい?智」
「ぃや…ほしい…の…。
かずも…まさも…じゅんも…」
頂戴…温もりも…愛も…欲も…
全部…欲しいと心から思った。