第18章 Will never let you go…
大野side
相葉ちゃんの腕に抱かれて
フリースペースに向かう。
コンサートのソロで大技をする予定の
相葉ちゃんは身体をすごく鍛えてるから
危なげなく僕を運んでいく。
そうやってちゃんと
前に進んでいる相葉ちゃん。
じゃぁ僕は…。
A:「大ちゃん?どうしたの?」
「え?」
A:「泣きそうな顔…してるよ?
無理…しなくていいんだよ?」
「無理してないよ?
違う…大丈夫だから…」
ただ…眩しく感じただけだから…。
A:「大ちゃん?
あのね、俺たち一緒にいるからね?
1人じゃないんだよ?
だから…
思ったことは言っていいんだよ?」
相葉ちゃんの声が沁みる。
「あのね?お願いしてもいい?」
A:「ん?なに?」
階段を一段一段、
力強く昇る相葉ちゃんに言う。
「キス…して?
ちゃんと…前に進めるように…」
A:「いいよ。
おまじない…。
大ちゃんは大丈夫。
ね?目、瞑って?」
言われるままに目を瞑ると
相葉ちゃんの唇が瞼に触れる。
まるで羽のようなキス。
A:「部屋…入るよ?」
確認するようにいう相葉ちゃんに頷いた。
一歩前に進むために…。
相葉ちゃんの首に回した腕に力を入れて
抱きつくようにして
相葉ちゃんの唇に触れる。
きっと大丈夫…。
そう思う僕ににっこりと笑う相葉ちゃん。
開けられた扉の中に入り
マットレスの上に静かに降ろされた。