第18章 Will never let you go…
大野side
雅紀の手が背中を上下する。
肩口に顔を埋めるように
雅紀に抱き付いていた僕。
雅紀の大きな手が気持ちよくて目を瞑る。
A:「大ちゃん…大好きだよ。
声を聞かせてくれてありがとう。
ずっと言って欲しかったんだ。
大ちゃんから求めてほしかった。
大ちゃん、いつも我慢してるから…」
雅紀の言葉に首を振る。
我慢なんてしてない…
いつもいつも皆を巻き込んで…。
A:「大ちゃん…あのね、
いつもさ、俺たちを巻き込んだって
言うけど…それでいいんだよ?
大ちゃんだって別の誰かが…
同じ状況なら同じことするでしょ?
大ちゃん、自分に厳しいのは
凄いことだけど、自分を許すのも
凄く大事なんだよ?
俺たちの大切な大ちゃんが
自ら傷つくのを見るのは辛いんだ。
だから自分を赦してあげて?
俺たちのために自分を大事にして?
大ちゃんの傷は俺たちが癒すから…」
雅紀の声が沁みる。
僕は…僕を赦していいの?
雅紀を見ると僕の心の声を肯定するように
優しいキスが落ちてくる。
「雅紀…」
A:「行こっか?みんな待ってる」
そう言うと僕を雅紀の腕が抱き上げる。
「まさきっ!歩けるし重いから!」
A:「いいじゃん、今だけ独り占めさせて?」
雅紀の甘い瞳をみたら動けなくて…
そのままみんなのもとに行った。