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しあわせはここにある【気象系BL小説】

第18章 Will never let you go…


櫻井side


社長に会ったのは昨日の午後。

社長は1日欲しいと言った。

社長は有言実行の人だから
きっと今日には何かが動く。

そう思ったら
いてもたってもいられない気分になる。

とはいえ、
仕事はおろそかに出来ないから
集中して出来るだけ巻くことを考えた。


「お疲れさまでした」

スタッフさんの一言を聞いて
ほっと息を吐く。

とにかく早く戻りたくて…。

いつ戻ってくるか判らない智くんを
迎えてあげたいって思ったから、
このあとに入ってたプライベートの
用事は全部キャンセルした。


駐車場に停めた車に足早に戻り、
エンジンをかける。

以前乗ってた車から買い替えたが
やっぱり国産車にした。

低いエンジン音が気に入ってる。

助手席に置いてあるブランケット。
ここに座ることの多い智くんのために
買ったものだ。

最後に助手席に智くんを乗せたのは
いつだっけ?

実際にはそんなに経ってないはずなのに
すごく遠い昔に思える。

我ながら女々しいとは思ってるけど
仕方ない。

それほどに自分にとって
智くんの存在は大きいんだ。

安全運転を心がけつつも信号に捕まる度に
イラっとしてしまう。

今日のメンバーのスケジュールを考えると
きっと俺が一番早く家に着くはず。

逸る気持ちを抑えてつつ、家路を急ぐ。


ガレージのシャッターを開ける。
中には誰の車も無かった。

いつもの場所に車を停めて
シャッターを下ろし玄関をくぐる。

玄関に置いてあった靴を見て…
心臓が跳ねた。


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