第18章 Will never let you go…
大野side
社:「うん、素直が一番だね。
みんな、Youが帰ってくるのを
待ってるよ?
本当に必要なものを持ったら
ここを出るといい。
車、用意する?」
社長は昔、テストに花丸をくれた
先生のような顔でおいらをみる。
「ありがとう…ございます。
車は大丈夫です」
一礼して、身の回りの必要ものを纏める。
「あの…ジャニーさん…
さっき翔ちゃんたちのこと…」
社:「あぁ…。
翔くんがね、Youを返してほしいって
直談判しにきたの。
事務所に電話して来てアポとって
会いに来たんだよ。
ここのことも翔くんの話で
わかったんだ。
おおちゃん、ごめんね。
まさかこんなことになってるとは
思ってなかったから。
窮屈な思いをさせたね。
マスコミには手を廻したし
何かあれば今度はちゃんと守るから、
安心していいよ。
マンションもほぼ手配が
ついてるけど…。
その件はYou聞いてる?」
社長の目はほんとうに優しくて…。
厳しい眼の印象しかないから
ちょっとびっくりしてるけど
きっとこれが本来の社長かもしれない。
社:「お嬢のことなら心配いらないよ。
メリーにも言っておくしね?
大丈夫、これでも一応社長だから。
安心していいよ?
Youたちはうちの稼ぎ頭だけど
それ以前にうちの
大事な子どもたちだ。
だから…信じて?」
おいらは社長に大きく頷いた。