第18章 Will never let you go…
櫻井side
雅紀の一言にハッとした。
そうだよな、
あの時一番苦しかったのは智くんだ。
色んなものを一人で飲み込んで、耐えて…。
A:「翔ちゃん、
俺たちあの頃より強くなったよ?
大人になったよ?
だからさ、大ちゃんを信じようよ。
一人ってさ、寂しいんだ。
いつも一緒にいる皆が居ないって
心細いんだ…」
「雅紀…」
言葉じりが涙に濡れてる雅紀のことを
ニノがゆっくりと抱き締める。
N:「まーくん?思い出しちゃった?
入院中のこと…」
A:「ごめっ、大丈夫だからっ」
慌てたように目を擦る雅紀。
「そうだな、俺たちもう、子どもじゃないし
行動する力も、頭もある…。
まずは…」
M:「まずは智さんを取り戻そう?ここへ。
俺たちなら乗りこえられるよ。
あんなこと…、あんな女に…
傷つけられてたまるかよ」
N:「でも取り戻すってどうやる?
今も専務の監視下にあるんだよね?
あの人…」
A:「専務かぁ…」
「俺、社長と話す…」
M:「え?翔さん?社長に?」
潤が驚いた顔で俺を見る。
「専務がどんなつもりであの人をホテルに
置いてるのかはわからない。
俺たちに場所さえも教えない理由も…。
でもそんなの関係ない。
専務がダメならその上があるじゃん?
ってことよ」