第18章 Will never let you go…
相葉side
その日は個人のバラエティーの
ロケがあった。
終わってから【マナブ会】のみんなと
成り行きで飲みに行くことになった。
渡部さんが最近よく通うようになった店に
連れてってくれるというので
それに乗っかった。
西麻布と青山の境にある
ビルの中にあるお店。
会員制らしく芸能人も割とよく来るという。
ロケで散々食べたので
どっちかというと飲みがメインの
今夜にはうってつけの店だった。
中にはいると人はまばらに見えた。
入口の感じだと狭そうだった店は意外に広く
あっちこっちに背もたれの高いソファーで
パーテーションを切り
プライバシーを尊重する作りになっていた。
適度に飲んでトイレに行った帰り、
いきなり声を掛けられた。
だれ?と思ってよく顔を見ると
以前リーダーが共演した
大物俳優さんだった。
俳:「こんばんは、相葉くん。
今日は?」
「共演者と飲みに来てます。
以前うちの大野がお世話になりました」
頭をさげるとその人はにっこり笑いながら
小声でちょっといい?って聞いて来た。
ちらっと自分のいたブースを見てみると
2人は話し込んでるみたいだった。
「はい、大丈夫です。なにか?」
俳:「大野くん、元気?」
「え?あぁはい、元気…ですよ?」
唐突に聞かれて上手く答えられなくて
なんか変な感じになった。
俳:「そう?それならいいけど。
なんかホテル暮らししてるって
聞いたからなんかあったのかなって、
心配だったから」
なんか含んだように言われて…
どうしたらいいのかわからなくなった。