第18章 Will never let you go…
櫻井side
M:「和だけずるくない?
おれだって翔さんと寝たい…。
不安なのは一緒だよ?」
めずらしく潤が末っ子全開で言う。
A:「じゃぁさ、あっちに布団敷いて
みんなで寝るのは?」
雅紀がこの家唯一の和室を指して言う。
もちろん俺に異論はなく、
みんなで布団を敷いてそのまま寝転ぶ。
明かりを落とした部屋。
そのうち隣から和の寝息が聞こえてきた。
ブランデー入りのホットミルクの
威力かな?
俺の瞼も気がつけばすっかり重くなり…
差し込む朝日で目が覚めた。
それは雅紀も同じだったみたいで
ゆっくり伸びをしてから
俺をみてにこりと笑う。
A:「翔ちゃん、おはよう」
そのまま俺の唇に軽いキスを落とすと
キッチンに向かう雅紀。
「雅紀?」
なんでって聞こうと思ってやめた。
きっとわかっちゃったんだね?
俺が緊張してるの。
自分でもわからない。
なんで智くんに逢うのに
こんなに緊張してるのか?
もう眠れないのもわかってるから
そのまま俺もキッチンに行く。
A:「今朝は俺が作るよ。
簡単なのしか作れないけどいいよね?」
「ありがとう。なんか手伝う?」
A:「コーヒーおねがいしていい?
ちょっと濃いめがいいなぁ。
和たちの分は後で淹れればいいから、
俺たちの分だけお願い」
「了解」
しばらくして、和と潤も起きてきて
予定より少し早いけど
スタジオ入りすることにした。
少しでも早く逢いたかったんだ…智くんに。