第18章 Will never let you go…
櫻井side
「なに?潤も起きてたの?」
M:「次のツアーの構成考えてた。
…のもあるけどね、眠れなくてさ。
まーも和もでしょ?」
A:「まぁね。
流石に仕事に穴は空けないと思うから
明日になれば大ちゃんに逢えるけど…」
N:「正直、どんな顔していいか
わかんなくて」
M:「俺も…。
そしたら頭冴えちゃってさ…」
腕時計に目をやると3時半過ぎ。
帰ってきて2時間は寝たのか…。
「でも流石にそろそろ寝ないと
まずくない?」
観客が入る時間のある収録。
明日はお台場じゃなくて麹町だから
まだマシだけど…。
N:「わかってますよ。
でも…眠れないんですよ、
どうしても」
「分かるけど皆で寝不足って顔で
行くわけにいかないだろ?」
N:「そりゃそうだけど…」
俯く和の前に差し出された
黄色の水玉のマグカップ。
A:「これ飲んで寝よ?
ちゃんと鍋で温めたし、
ブランデーちょっと入れたから…
俺たちがひどい顔してたら
大ちゃんが心配するよ?ね?」
そういって赤のストライプのマグと
紫の星柄のマグを置いた。
湯気とともに立ち上るブランデーの香り。
俺たちは素直にマグカップを手にする。
「あれ?雅紀のは?」
A:「もちろんあるよ?
ブランデー足りなかったら入れて?」
緑の市松模様のカップを片手に
いつぞやか海外で買ってきた
ブランデーの瓶をこちらに差し出した。