第18章 Will never let you go…
櫻井side
本来なら楽しいオフになるはずだった
これから始まる3日間。
なのに…もはやそんな気配は消え失せた。
もともと珍しくのんびりしようと思って
予定を入れてなかったオフ。
どうするべきか考える必要が出てきた。
俺たちを下ろしたチーフが
ゆっくり休んでくださいと言って
帰って行ったあと、
とりあえず家に入った俺たち。
それぞれの部屋に荷物を投げ込み、
着替えてるとなんとなくリビングに集合した。
A:「お疲れさま…だったね。
今晩、どうする?
飲む?寝る?出掛ける?」
N:「うーん、俺はいつも通りゲーム」
M:「まぁとりあえず一息つかない?」
「あぁ…そうだな」
そう言って俺はどっかりと
ソファーに座り込んだ。
潤がそのままキッチンに行き、
しばらくして戻ってきた。
トレイに乗る4つにマグ。
それぞれ、自分のマグを手に取りながら
ここにはないもう一つのマグの
持ち主のことを考える。
M:「翔さん、大野さんから
なんか連絡あった?」
「ない。ニノは?」
N:「無いですよ。
電話しても繋がらないし」
あぁやっぱり俺だけじゃなく
ニノも掛けてたか…。
A:「LINEも既読つかないよね…」
M:「仕事用の携帯は?」
「コール音だけで出ない」
N:「なんで出ないんだよ…智」
苦しそうに言うニノ。
ほんと、なんで出てくれないの?智くん。
俺たち、すごく心配してるのに。