第4章 悪い夢 side O
3日後…。
久しぶりに出掛ける準備をして
迎えがくるのを待つ。
これから起こることを想像すると
とても怖くて…逃げ出したい気分だった。
でも…自分が決めたことだから…
逃げるわけにはいかなかった。
迎えの車に乗り向かった先は
都内のスタジオだった。
集合時間の30分前には到着し、
別室に控えさせてもらってた。
やがて…。
部屋の扉が開き声をかけられる。
お礼を言って部屋を出る。
目的の部屋までの5mが
ものすごい長い距離に感じた…。
目的の部屋の前に立つ。
深呼吸をして…ノックをした。
中から返事がした。
手が震える…。
それでも…最大の勇気を込めて
ノブを回し、ドアを開けた。
ドアの向こうにはいつもの位置に座る
メンバーがいた。
…。
…。
…。
…。
時が止まったように誰も動かない。
俺から…俺からきちんと伝えなくちゃ。
止まった時を動かすように…声を出した。
「ごめんなさい。
心配も迷惑も嫌な思いも…
たくさんたくさんさせて
ほんとうにごめんなさい。
もしも…もしもまだそこに
俺の居場所があるのなら…
戻らせてください!!」
頭を下げた俺は
次の瞬間…
抱きしめられていた。