第17章 Rolling Days
櫻井side
「それ…どういう意味ですか?」
なんかものすごいことを
専務が言った気がして思わず聞き返す。
それはみんなも同じで…。
だからこそみんなの視線が集中した。
専:「貴方たち…聞いてないの?」
「だから何を!」
一向に要領を得ない専務の話にキレる。
これでも最近だいぶ大人になって
キレなくなった思ってたけど
今回はそんなこと言ってられなかった。
そうでなくても
変な焦燥に駆られてるのに…。
この上こんな思わせぶりなこと言われて
黙ってられなかった。
今にもつかみかかりそうな勢いで
立ち上がった俺を止めたのは
意外にもニノの手だった。
俺の手をニノが握る。
そして小さく首を振って俺を止める。
N:「翔ちゃん…」
A:「落ち着いて…時間は十分にあるよ」
M:「ちゃんと説明してください。
俺たちにわかるように!」
俺に引きずられるように
口調が荒くなった潤を雅紀が宥める。
それを見てなんかちょっと落ち着いた。
大丈夫…みんな気持ちはおんなじなんだ。
「すいませんでした。
あの…ちゃんと聞くんで教えてください。
あの記事が載って良かったという理由を」
専:「写真を撮られたのは
もちろん報告を受けてたわ。
その時に相手の女のことも
簡単にだけど大野から聞いたわ。
記事が出ようが出まいが
余り素性もよくなさそうだったし、
わかれさせた方がいいと思って
チーフには話してたの」