第17章 Rolling Days
櫻井side
中に入ると既に専務がいた。
チーフマネも一緒だった。
専:「とりあえず座りなさいな。
4人とも立ってると圧迫感がすごいの」
室内のリビング部分に立ち尽くす俺たちに
専務から声がかかる。
確かにいつまでも突っ立ってるわけにも
いかず俺たちはそれぞれソファーに
腰をおろした。
一人がけのソファーに座る専務。
3人掛けのソファーの専務側に相葉くん、
その横に松潤、ニノそして専務に正対する
一人がけのソファーに俺が座る。
まんま、俺たちの専務に対する距離感を
示してるみたいだった。
多分、雅紀が一番フラットな感じ。
感情で動きそうなのにそうじゃない。
雅紀はいったん全部自分の内に取り込んで
それから判断する。
その判断は案外冷静で、思慮深い。
それが雅紀の優しさの源なんだと思う。
潤は全体を見れる感じ。
制作側とも繋がりがあるからか、
ステージ作りで培ったものか?俯瞰して
全容を把握して考えられる。
そして、事務所スタッフと
一番コンタクトがある。
だからこそ見えるものがある気がする。
俺とニノは多分、今もっとも
感情で動いてると思う。
そんな俺たちを雅紀と潤は分かってる。
だからだよな?
努めて冷静でいてくれてる。
正直感謝しかないよ。
座ったはいいものの黙ったままの
俺たちの前にチーフマネージャーが
マグカップを置いていく。
そして専務の斜め後ろにスツールを置いて
座る。
専務が赤い唇を動かした。